細胞融合

植物をプロトプラスト化し電気パルスを利用して融合させます。トマトとジャガイモは交雑できませんが細胞融合することで雑種を作ることができます。細胞融合は交雑ではできない組み合わせで新しい作物を創り出すことができます。野菜や主要作物では収量が重要な要素になりますが、花卉では多少収量を犠牲にしても珍しければ高く売れます。アイデアを出し合いながら新しい花卉を生み出しましょう。私たちが持つ40年間花の咲かないキャベツ変異体を利用し、新しい園芸作物を作って見ませんか?


交雑育種

育種の主流は今も変わらず交雑です。研究室で保存している興味深い形質を持った変異体や系統を利用して新しい花卉を作りましょう。新しい香りや模様を持つ花、花の咲かない葉ボタンなど、新たな品目で市場を開拓します。


キメラ合成

全ての維管束植物には茎頂分裂組織があり、地上部のすべてはそこから生まれます。被子植物の茎頂分裂組織は数層の細胞層から構成されており、外側からL1, L2, L3...と呼ばれます。例えばL1層を別の植物の細胞で置き換えると、異なる二つの細胞で一つの茎頂分裂組織が構成されるキメラ植物となります。キメラ植物を作成するのは難しいですが、成功例は多数あります。人工的に作成したキメラ植物を新品種にするのは大きな夢です。

 


遺伝子組み換えとゲノム編集

遺伝子組み換えやゲノム編集によって本当に有用な作物は未だに開発されていないのかもしれません。遺伝子組み換えが世間に受け入れられるかどうかは、つくられた作物の有用性とリスクが天秤で量られたうえで決まります。花卉においては色や形などの組み換えが主流で、それ以上のアイデアは未だに出されていません。新しいアイデアを出しながら新規の品種を作ってみましょう。ここでは主に花の色、香り、形といった分かりやすい形質を追いかけます。