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岡田啓史君の論文内容

タマネギは消費量の非常に多い野菜であり、日本でも多くの料理に利用されます。世界中で腎臓病の患者数は年々増えており、日本でも国民病とも言える状況にあります。現在、患者さんも安心して食べることができる低カリウム含量の野菜の生産が注目されています。このような、野菜の中の特定の成分含量をコントロールするには養液栽培が最適な方法です。多くの人が安心して食を楽しむことができるように、作物を生産するのは園芸学の重要な任務です。そこで、タマネギの養分吸収パターンを調査し、そのパターンに基づき養分施与方法を決定しました。すでに、日本には数名の研究者たちがこの任務について先進的な研究を行なっています。私たちの結果は決して新しいものではありませんでしたが、消費量の大きいタマネギについての知見を得たこと、また、ソース器官とシンク器官がはっきりとしている品目を扱った点で、有用なデータではないかと思います。この重要な課題については、他の研究者たちの論文を含めて読んでみると良いと思います。

 

掲載:Scientia Horticulturae Production of low-potassium onions based on mineral absorption patterns during growth and development