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人材育成の理念

 

人材育成の3つのプラン

生物学的感性を養う:農学の理想は生物学的手法を基本とした「帰納と演繹の科学」です。帰納とは何かを明らかにする情報収集のステップであり、演繹とは収集した情報から意味のあるものを構築するステップです。例えば、花を咲かせるホルモンはどこで作られて、どのように運ばれるのか?この「なぜ」を問うのが帰納です。多くの場合、接ぎ木等によってホルモンが葉で作られ茎を通って運ばれることが明らかにされました。このような生物学的実験をどのように行えば知りたいことに対する答えが出るのかを考える能力が生物学的感性です。育てている植物にアクションを施し、リアクションを観察し、次の仮説を立て、次なるアクションを考える。まさしく植物と“会話”する能力を身に着けてもらいます。

農学的感性を養う:現在の農学が忘れがちなのは演繹であり、社会的価値は演繹から生まれることが多いです。最終的にどのように人の役に立てるのか、ということを考える必要があるのです。演繹をするには幅広い知識や経験が必要です。どのように研究のアイデアを捻り出すのかについてはいくつかの方法論があります。例えば、いろいろな技術や出口を組み合わせて、新しいアイデアを構築するのも演繹の方法論の一つです。新しいアイデアが生まれたときには農学をやってよかった、と思うはずです。生みの苦しみを経験し、生む喜びを体験しよう。

想像力を養う:研究に必要なのは創造力よりも“想像力”です。どのような技術を開発すればどんな未来が待っているのかを想像できるようになって欲しいと思います。ビジネス感覚を養うことにもつながります。

 

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